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Webディレクターは、必要とされるスキルに敏感になれ~『見積もり相場ガイド』編集長・平尾美絵さんインタビュー

ディレクターバンク(略してディレバン)の烏田です。ディレバンでは、デジタルマーケティングの予算感を独自取材でお届けする『Web担当者のための見積もり相場ガイド(以下、見積もり相場ガイド)』を運営しています。

今回は、この『見積もり相場ガイド』を、緻密なペルソナ分析に基づくコンテンツ設計と記事制作で、SEOに強いメディアに育て上げた編集長・平尾美絵さんにインタビュー。

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フリーランスWebディレクターとして活動しながら、会社経営や、ヨガ・インストラクター、趣味のサーフィン、そして二児の母…と、多方面でご活躍中の平尾さんに、現在に至るバックグラウンドや、今の働き方から今後の展望まで、そのキャリアライフについてお伺いしました。


Webディレクターになるまで

――現在、本当に幅広くご活躍中ですが、まずはWebディレクターになるまでのバックグラウンドを教えていただけますか。

平尾さん:20代前半は、かなりのめり込んで音楽活動をしていました。ただ、それだけでは生活できなかったので、就職して外資系の人材会社のアドミニストレーター(事務職)をしていました。

音楽は、DJをやったり、DTMでサンプリング程度のトラックメーカーしたり。曲は、ラッパーの友人に声を乗せてもらったりもしてましたが、歌も乗せたく、歌える人が周りにいなかったので、自分でL.AやN.Yに数ヵ月間のボイストレーニングに行きました。かなりわがままなことをしていました。若さってすごいなって思います。自分の過去を振り返ると驚きです(笑)。

 

――アメリカでボイトレ! かっこいいです。会社を辞めるのではなく、休職というのが賢いですね。英語は、得意だったのですか?

平尾さん:ボイトレに行くにあたって退職するつもりでしたが、会社から、「だったら、休職してまた戻ってくれば」と言ってくれて。

帰国した時に会社が新拠点をつくろうとしていたタイミングで、そちらの立ち上げに参加しました。

英語は、高校時代にL.Aに留学してたんですが、片言程度でしたね。音楽は共通言語なんで、流暢に話せなくても、そんなに問題なかったです。逆に、社会人になってからの方が、部署でTOEIC800点以上がマストだったので真面目に勉強しました。

 

Webへの入口は、キャリアというよりも音楽のため

――良い会社ですね。でも、そのように言ってもらえるということは、平尾さんが求められる人材だったってことなんでしょうね。Webには、どのように関わっていったのですか?

平尾さん:ここでも音楽が入口でした。

自分のバンドのWebサイトや、イベントのフライヤーをもっと上手に作りたいと思ったことをきっかけに、Webデザインのアフタースクールに通い始めたんです。当時は、国の教育給付金で80%程度の補助がもらえたので、お金がなくても学校に通いやすかった。それを活用しました。

それで、音楽をインターネットで発信していくにはどうしたらいいかとか、バンドのWebサイトを作ったりとかで、「ホームページ作るの楽しい~♪」ってなって。これを、仕事にしたいなと思い始めました。

会社では、帰国後もアドミニストレーターをしていたのですが、Webの仕事に就きたいため退職を考えてると伝えたところ、Web企画部に異動させてくれて、Webデザイナーになりました。

でも、異動後3ヵ月で当時の上司に「ディレクター向きだよね」と言われ、Webディレクターになることに。その時はデザインがしたかったのに、何でディレクターにと毎日悶々としていました。今となっては、素質を見抜いてくれた当時の上司に感謝しています。

 

――「ディレクター向き」と思われたのは、ご自身のどういう素質だと思われますか?

平尾さん:「ディレクター向き」と言ってくれたのは、当時のWeb企画部長でした。私は、異動前の部署で、社内の報奨制度で全国一位のアドミニストレーターとして賞をいただいていたんですが、そういうこともあってマネジメント向きと思われたのかもしれません。

 

震災を機に、フリーランスWebディレクターとして独立

――そこからWebディレクターとしてのキャリアが始まったのですね。フリーランスとして独立されたのには、何かきっかけがあったのですか?

平尾さん:東日本大震災が、きっかけでした。

出産して、時短勤務をしていたのですが、生まれたばっかりの頃は、とても大変で辛かった。出社したとたんに、熱を出したと保育園から呼び戻されて、また一時間かけて行って戻って…とか。子どもが大きくなれば、少しは楽になるんですけど、その頃はそんなことも分かりませんし。育児との両立は、とにかく大変でした。

当時、プロジェクトをまとめる楽しさを覚え始めていた頃で、産休が終わって復職したら、裁量を与えてもらって会社に貢献したいと考えてましたが、時短勤務だと、それを実現するのは難しい環境でした。

でも、時短勤務で融通が効くし、周りの同僚も理解があって優しいし。子どものことを最優先に、それをモチベーションに頑張っていたのですが、震災が起きました。

震災の時は、たまたま池袋のオフィスにいて、7時間歩いて夜中の3時に保育園にたどり着きました。その時、子どものすぐ近くで働きたい、と思ったんです。命にかかわる大震災が起きた時に、すぐに帰れない。子どものことだけをモチベーションに頑張ってたのに、それもしてあげられないと思った時、とても恵まれた職場環境でしたが、退職を決意しました。

 

――震災では、私も本当に色々と考えました。フリーランスとしての立ち上がりには、苦労はありませんでしたか? その後も、順調だったのでしょうか?

平尾さん:

立ち上がりは、それなりに苦労はありましたが、人脈でお仕事をいただいていました。出版社からのクロスメディアキャンペーン制作や、前職の先輩が、色々仕事を紹介してくれて、主にWebサイト制作ディレクションを行っていました。

Webサイト制作ディレクションをしていく中で、制作するだけではなく、サイトを成長させたいという想いが強くなってきました。前職も企業Web担当者だったので、1つのサイトを成長させるということが得意であり、好きだったというのもあります。それからは制作の仕事を減らし、Webマーケティングの勉強をし始めました。

ただ、いきなりWebマーケティングの仕事が舞い込んでくるわけではないので、ランサーズなどに登録し、そこで、ディレバンの鶴久さんに出会いました。登録して、3日目くらいでご連絡いただいたんですよ。

鶴久さんと仕事させてもらって、企画・運用ディレクターの楽しさを改めて実感しました。Webディレクターって、企業に属してるから運用できる、フリーランスにできるのは制作だけと思い込んでいたんですが、鶴久さんと出会って、フリーでもWebサービスの企画・運営の仕事ができるんだということを知りました。

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現在の働き方、そして、これからのこと

――運命的な出会いだったのですね(笑)。それでは、現在の仕事内容、働き方を教えてください。

平尾さん: Webディレクターとして様々なスタイルで仕事をしていますが、『見積り相場ガイド』の編集長業務、IT人材会社のWebマーケティングディレクター、友人達と立ち上げた地域密着型クリエイティグカンパニーの経営兼Webディレクターの3業務が自分の中のコア業務です。

 

――現在の働き方で、やりがいになっているのはどのようなことですか?

平尾さん:フリーになったときに、仕事をとるのにそれなりに苦労したので、Webサイトの立ち上げのときに苦しんでいる同じような企業や、個人の方の相談に乗ったりどう考えたらいいのかとかアドバイスしたりしていますが、助けになれたと感じたとき、やりがいを感じます。

自分が苦しんだことを、同じように苦しむ必要はないですから。

 

――ディレクターバンクと仕事をしてみて、いかがですか?

平尾さん:まだ小学生の子供が2人いるので、場所や時間にとらわれず仕事できてとてもありがたいです。もし、都内に勤務すると往復合計2時間が電車の中。電車の有効な過ごし方もありますが、育児と仕事で毎日疲れているので、電車に乗るとすぐ寝ちゃうんです。なので、今の働き方はこの2時間が有効に使えるのが大きいですね。

ディレバンの良いところは、メンバーがみんな、横のフラットな関係で、お互いのスキルを尊重し、互いから学ぶこと、シェアすることを大切にしてくれているところ。非常に働きやすい環境です。

 

――最後に、今後の仕事内容や働き方について教えてください。

平尾さん:Webディレクターの業務範囲は、日々どんどん広がっています。その中でWebディレクターが生き残って行くには自分の専門性を見つけ、そこを強める必要があります。

今まで、ありとあらゆるWebディレクター業務を経験していきましたが、マーケティングと本気で向き合ってから、企業の課題に貢献できていると、やっと自分の価値が感じられるようになりました。

気付くのが遅かったかもしれませんが、今後もWebという形にとらわれずに、マーケティングの勉強も同時平行して、それを業務としてどんどんアウトプットしていきたいですね。

 

――本日は、貴重なお話を、ありがとうございました!

 

編集後記

平尾さんのお話を伺っていて、思い出したのが2000年に発売されベストセラーとなった本『チーズはどこへ消えた?』(扶桑社)でした。

現状に甘んじることなく、時流に敏感に、これからも自分が求められる存在であるために必要なこと(スキル)は何かということを、常に考え、準備しているから、次のチャンスが巡ってきたときに気づけるし、すぐ波に乗れる。

チーズが無くなるまで気づかなかった…なんてことのないように、常に準備していることの大切さに改めて目を開かせていただきました。

 

平尾 美絵さんプロフィール

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Webディレクター/『Web担当者のための見積もり相場ガイド』編集長

世界最大級人材サービス会社にてWebディレクター9年、本社オランダ・世界各国事業部とのコミュニケーション担当を経て、2人目出産のタイミングで退職し、2012年よりフリーランスとして独立。川崎市経済をワクワクさせる会社「ノクチ基地」経営。2017年より、『Web担当者のための見積もり相場ガイド』編集長

 



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烏田千洋

烏田千洋

ライター/ディレクター。大学卒業後、ニフティ株式会社にて、広告宣伝、会員データマイニングによるリテンション・アップセル等に従事。着物好きが高じて銀座の着物小売店へ転職し、EC運営を担当。その後、女性誌サイトの事業化推進メンバーとしてWebディレクター、クックパッド株式会社の新事業CGM企画運営、企業オウンドメディアの制作運営等、Webメディア運営実績多数。個人プロジェクト、日本のいいね!が、見つかるメディア『japonism(ジャポニズム)』編集長 https://japonism.jp/

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