社長、ホームページは判断材料のひとつですよ? 言うべきことは言う。しなやかに熱く、顧客のニーズをかたちにする Webデザイナー 三鍋忍さん

ディレクターバンク株式会社は、企業のWebマーケティングを顧客視点で最適化し支援する、企画・運用会社です。様々な分野の才能あふれるディレクター陣が、企業の担当者様とチームになって、日々Webマーケティング課題の解決に挑んでいます。

このコーナーでは、そんなディレクターバンク所属の多彩なWebディレクターにインタビュー。得意分野から個人的な趣味趣向まで、その魅力をご紹介します。

今回は、足掛け20年、Webサイト制作の最前線で走り続ける経験豊富なWebデザイナー 三鍋 忍(みなべ・しのぶ)さんをご紹介します。

PROFILE

Webデザイナー/ディレクター
三鍋 忍(みなべ・しのぶ)さん

社長、ホームページは判断材料のひとつですよ? 言うべきことは言う。しなやかに熱く、顧客のニーズをかたちにする Webデザイナー 三鍋忍さん
 

2005年からフリーランスWebデザイナー/ディレクター。企業ホームページ・コーポレートサイトをはじめとした様々なWebサイトの制作・リニューアル、Webコンサルティング、ネットショップ開設、ロゴデザインなど、企業のWebマーケティングに関する制作業務全般を支援する。企業のWeb担当者や個人事業主向けのパソコンスクール「FLEXweb(フレックス ウェブ)」も運営中。

Web黎明期から最前線で走り続けるクリエイター

――日本のWeb黎明期からクリエイターとして活動されてきました。まずは、ご経歴を教えていただけますか?

三鍋さん:日本においてWebサイトが登場した頃、ソニー・ミュージックエンタテインメント主催の「デジタル・エンタテインメント・プログラム」で受賞したクリエイター集団とたまたま仲良くなり、そこでHTMLに初めて触れました。

そのままWebサイトの面白さにハマって、やり続けている間にどんどん仕事をいただけるようになって今に至ります。自身のホームページを開設して情報発信を行うといったWebマーケティングは行っていますが、それ以外には特に営業活動をしているわけではなく、クライアントさんや人からのご紹介で、途切れることなく案件が続いています。

――確かな仕事が次の仕事を呼ぶ……理想のかたちですね。Web制作関連の技術は、完全に独学なのですか?

三鍋さん:はい。本屋さんが先生です(笑)。黎明期からWeb制作に入れたこともあって、周囲に同じように頑張りたい人がいて、お互いに教えあって技術向上してきたというのも大きいです。それは今でも続いています。

Web技術やツールは進化していきますからキャッチアップする必要がありますが、それも楽しい。ミーハーなんです。

仕事に、家事に、育児に。ライフスタイルを崩さない働き方

――スピード感が求められるWeb業界において、ずっと最前線で走り続けるのは並大抵のことではないと思います。続けてこられた秘訣はどこにあるのでしょうか?

三鍋さん:仕事量の調整は、かなり綿密にやっています。これはフリーランスあるあるだと思いますが自宅が事務所なので、やろうと思えば昼も夜も祝日もずっと仕事ができる環境です。でも、そんな働き方では続けていくことはできません。

私は、働くことは一生辞めない。しっかり働いて、しっかり稼ぐ。夫と息子の三人家族ですが、家庭は夫と私の二馬力で働いて支えていく。何かあった時の保険にもなりますし。

フリーランスとして開業してから15年以上、初めてHTMLに触れてWebサイト制作をスタートしてから考えれば足掛け20年以上。ライフスタイルは崩さない、いいバランスの仕事量ってどれくらいだろうって日々考えています。

息子が小学校一年生に上がったときは、大変でした。子供の不安定は、仕事の忙しさと比例します。その時期は、さすがに思いっきり働くのはやめておこうと仕事量を調整しました。でも、完全に辞めてしまうのは単発案件が多い業務の性質上むずかしい。子供の成長にあわせて、次の年、次の年と考えながら調整していました。これは夫の協力なくしては成立しません。そろそろ本気出していってもいいかなというタイミングが見えてきたところで、その一年前くらいから「私、来年から行くから!」と夫に宣言して準備していきました。

それから、働き方のルールを決めて実行することも大切です。夜のメール対応はしない、働く時間を朝の何時から夜の何時までと決めてそれ以外は働かない。時間を区切ってやらないと家庭が破綻します。

あと、今年から始めたんですが、週間ダイアリーで目の前の仕事の進捗や予定を管理するようにしたら、これがすごくいい。一週間を見開きで眺めて、調整するんです。バランスが取りやすくておススメです。

社長、ホームページは判断材料のひとつですよ? 言うべきことは言う。しなやかに熱く、顧客のニーズをかたちにする Webデザイナー 三鍋忍さん

創業から国家プロジェクトまで豊富な実績

――これまでに手掛けられたお仕事で、印象に残っている事例を教えてください。

三鍋さん:まずは、初期の頃。2007年の事例です。大手メーカーの100%子会社の社長さんからのご依頼で、その会社のWebサイトを制作しました。その社長さんとはもともと友達で、「ホームページ作ってよ」と頼まれたんですが、制作の過程で、Webサイトに配置するロゴマークの大きさで何度も何度も戻しがあって。何度も出し戻ししているうちに、ついに電話がかかってきて「直接話した方が速い。今から行くから!」と、社長自らタクシーで乗り込んできました。そして、バーっと指示してあっという間に帰っていきました。ものの10分も居なかったんじゃないかと思います。

さすが世界に名だたる大手メーカーから新事業の創業を任せられるような人物は、ロゴの位置ひとつにこれだけこだわるんだなとすごく印象深い経験でした。ロゴは、会社を印象づける重要な要素です。ロゴをないがしろにしてはいけない。デザインへのこだわりはものすごいものがありました。そういえば、ブランディングという言葉を昔から言っていたなと。それ以来、ロゴマークに関わるお仕事には特に慎重になります。

ふたつ目は、最近のもので2020年の事例です。文部科学省の「GIGAスクール構想」で、デジタルデバイスを卸売りする商社のWebサイト制作に携わりました。GIGAスクール構想とは、小学生から高校生までを対象にデジタルデバイスを国が一人一台支給するという国家プロジェクトです。

学校のデジタル遅れについては知っていました。すべての家庭にパソコンがあるわけではありません。パソコンがある家だけ、パソコンができる子供が育つというのはどうなんだろうと。みんなに平等に機会を与えたほうが、日本でエンジニアが育つ土壌にもなります。

でも、子供達にデバイスを持たせたところで、学校の先生がデバイスの使い方を教えられないんですね。私が携わったプロジェクトでは、もともと教員だった方が主要メンバーにいて、そうした現状をふまえて、先生向けに教えるソリューションをワンストップでつけましょうということで、Webサイト上でウェビナーをリリースするといった手法を素早く取り入れていたのが印象的でした。

他所で恥ずかしい思いをしていないか、部下に聞いてほしい

――企業のWebサイト制作支援では、どういった点を心がけて取り組まれますか?

三鍋さん:何のためにそのWebサイトを作るのかというところです。新サービスのリリースで新たなWebサイトが必要だとか、ホームページが古くなったからリニューアルしたいとか理由や目的は様々ですが、お客様の目的をしっかりと把握して制作していくことを心がけています。そのために、要件を最初にすごく聞きます。お客様の中で、課題や目的が明確でない場合でも、プロジェクトの進行に合わせてリアルタイムに聞きながら、お客様との共同作業で詰めていくこともあります。

物を売るためのWebサイトは、お客様も真剣です。Webサイトをセールスツールのひとつと捉えて、オウンドメディアなど様々な取り組みを展開します。それら施策を成功させるためには、展開した施策の効果測定、分析までをワンセットで考える必要があります。適宜、HubSpot(ハブスポット)などのマーケティング支援のためのツールの導入なども提案していきます。

社員にとって名刺代わりともなるコーポレイトサイトは、もはやあって当たり前ですが、ただあるだけじゃダメで誰かが見てくれたときに体裁が整っていることが大事です。靴をキレイにしておくのが身だしなみなんて言われますが、ご自身の靴はキレイにして、なぜWebサイトはキレイにしないのですかと言いたい。Webサイトは10年たてばもう古いんです。経営者の方は、部下に聞いてみてください。ホームページが古くて、他所で恥ずかしい思いをしていないか。採用活動もしているならなおさらです。御社に興味がある人は、まずホームページを見ますから。

社長、ホームページは判断材料のひとつですよ? 言うべきことは言う。しなやかに熱く、顧客のニーズをかたちにする Webデザイナー 三鍋忍さん

――今、いちユーザーとして個人的に注目されているホームページやWebサービス・アプリ等がありましたら教えてください。

三鍋さん:任天堂を創業した山内家のファミリーオフィスが立ち上げたWebサイト『Yamauchi-No.10 Family Office』が面白いです。2021年2月にリリースされたばかりで、莫大な資産を元に投資活動などによって社会にも貢献していこうという山内一族のファミリーオフィスとしてのミッションステートメントやメッセージを伝えています。

一見無駄とも思えるような演出もりだくさんで、まるでゲームのような楽しい世界観。背景がゲーム会社だけど、ここまでするかっていう。斜めスクロールだし。

通常、企業のWebサイトは分かりやすさ重視でシンプルな作りにしたり、ましてや金融なんて本当に分かりやすく作るのが当たり前とされますが、こういうのもありなんだと改めて気づかされました。

根底にあるものは変わらないよという強いメッセージ。やることは変わっても、理念は変わらないというのを出してくる。これを今、世に出すというところに情熱を感じました。根っこの部分を忘れてはダメだと。

無駄を省くとかそういう世の中で、もちろんそれも大事ですけど、エンタメがないと人は生きていけない。こんな時代だからこそエンタメが伸びるんですね。そんなことも思いました。

夢は唐揚げ屋。ビジネス成功の秘訣が詰まってます

――お仕事以外で趣味や、今後の夢・やりたいことがあれば教えてください。

三鍋さん:趣味は、ファミリーフィッシングです。5年くらい前からどハマりして、地元の漁港へ家族で出かけてます。サビキ釣りで鯵、鯖、鰯などを釣って、美味しくいただきます。

ふだんパソコンに向かってデジタルの世界で仕事をしていますから、眼精疲労緩和のために海へ。何より、アタリがあった瞬間が楽しい! 釣りについては、話し出すと止まりませんよ。

将来の夢は、唐揚げ屋さんをやることです。私の作る唐揚げ、なんでか美味しいらしいんです。特別なことは何もしてないんですけど。なぜか、どこへ出しても美味しいと褒めてもらえるんです。これって、ビジネスで成功する秘訣がつまっているんですよ。それほど努力していなくても人が褒めてもらえることをするっていう。

移動に時間がとられるのはイヤなので、住居兼店舗がいいですね。一階店舗で二階住宅のいい物件があったら教えてほしいです!(笑)

どのエリアがいいか検討しつつ、将来的にそのときに有効とされる飲食店のマーケティング手法は何なのかというアンテナを張るように意識しています。

――最後に、Webマーケティングにお困りの企業担当者様へメッセージをお願いします。

三鍋さん:分からないことが多いというのが現状だと思います。分からないことだらけでも、まずは社内でプロジェクトチームを組むというのがいいですね。分からないと言っているだけでは、いつまでたっても進まない、やる人がいない。分からない人ばかりでも集めてチームができちゃえば、前に進むしかなくなります。

それで色々調べたりしているうちに、分かっている人に聞かないともうそれ以上は進めなくなってくる。その時は、私たちのような外部の知見あるプロに相談してみてください。分からないことが分からない状態から大歓迎です!

社長、ホームページは判断材料のひとつですよ? 言うべきことは言う。しなやかに熱く、顧客のニーズをかたちにする Webデザイナー 三鍋忍さん

撮影:原地 達浩

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