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LPのキャッチコピーの作り方6つのポイント

作成者: 河村 郁恵|2023/1/30(月)

新規リード獲得のための有効な手段であるLP(ランディングページ)。LPの効果を最大限発揮するためにはさまざまなポイントがありますが、LPを訪れたユーザーを離脱させないために最初に重要なのが、キャッチコピーです。キャッチコピー次第で、LPが読まれるか読まれないかが大きく変わります。

本記事では、特にBtoB企業のWebマーケティング担当者の方向けに、LPのキャッチコピーを作成する際に押さえておきたい6つのポイントについて解説します。

これからLP制作を考えている、LP制作・運用中だがファーストビューでの離脱率が高いという場合、ぜひ参考にしてください。また、不明な点、実際にLPを制作するにあたってまだ不安があるという場合は、お気軽にご相談ください。

 

 

LPのキャッチコピーを作る事前準備


LP制作にあたっては、まず、ターゲットを明確にする必要があります。誰に向けて訴求するかで、効果的な文言や画像、コンテンツの構成が異なります。

ターゲットを明確にすることは、キャッチコピー作成においても重要です。商材を紹介するにあたって効果的な言葉は、それを聞く人の価値観や趣味嗜好、ライフスタイル、そしてそのときに抱えている課題や悩みによって違うからです。

ターゲットを明確化するために行いたいのが、ペルソナ設定です。ここでいうペルソナとは、自社の「代表的な顧客」を意味します。

LP制作におけるペルソナ設定では、そのLPを読んでほしいユーザーについて、性別・年齢・地域・職業などの属性から、家族構成やライフスタイル、趣味嗜好や価値観などの人となりまで、具体的な人物を思い描けるくらい詳細に設定します。

BtoB商材の場合は、ユーザーの決裁権の有無や社内での立ち位置なども設定します。

そして、ここで重要なのが、そのユーザーがどのような課題・悩みを抱いているかを考えることです。そして、そこから何をきっかけにLPにたどり着き、LPを読むことでどういった思考・感情の変化が起こりCVに至るのかも仮定します。

なお、ペルソナ設定は、まったくの空想で行うのではなく、既存顧客のデータや市場調査のデータなど、できるだけデータを基にしましょう。

 

LPで使うコピーの種類

LPには、大きく上記3種類のコピー(広告文・宣伝フレーズ)があります。

そのなかでもキャッチコピーは、LPを訪問したユーザーが最初に目にするものであり、ユーザーがLPを読み進めるかどうかの判断に大きく影響します。

LPのコピーに着目すると、キャッチコピーでユーザーの興味関心を惹き、ボディコピーで商材について興味関心を高め、クロージングコピーでCVに後押しするというのが、大きな流れになります。

 

LPのキャッチコピーの作り方6つのアドバイス

ペルソナ設定でターゲットを明確化した上で、LPのキャッチコピーを作成する際は次の6つの点を押さえることで、効果的なキャッチコピーが生まれやすくなります。

  1. 商材により実現できることを伝える
  2. 広告との一貫性を持たせる
  3. 一目で分かるボリュームと表現にまとめる
  4. 商材の評価を数字で表現する
  5. 客観的評価で信頼性を上げる
  6. ネガティブ表現は煽りすぎに注意

 

1.商材により実現できることを伝える

LPで紹介している商品・サービスを利用することで、ペルソナ設定で仮定したユーザーが抱く悩み・課題をどう解決して、どのような状態を実現できるのかを訴求します。

商品・サービスの訴求では、ついその特徴や機能をアピールしたくなりますが、まずは「商品・サービスが何であるか」よりも「商品・サービスで何を実現できるのか」を伝えることが大切です。

そのほうが、ユーザーがそのLPは自分に向けたものであると興味関心を持ち、読み進めてもらいやすくなります。また、いきなり商材を売り込むような姿勢が見えると、そこでユーザーの離脱につながってしまいます。

もちろん、LPは商材を紹介するものですが、いきなり商品を売り込まれて買おうという気持ちになるユーザーはほとんどいません。ユーザーの感情や思考に寄り添い、その悩みや課題を解決するという姿勢が、CVにつながるキャッチコピーの大前提となります。

 

2.広告との一貫性を持たせる

通常、LPは広告とともに運用され、ユーザーは広告経由でLPを訪問します。そのため、広告のクリエイティブとLPのファーストビューに乖離があると、ユーザーに「関係ないページに来てしまった」という印象をもたらし、離脱につながりやすくなります。

そうならないために、広告文とキャッチコピーの訴求の方向性をそろえましょう。

また、リスティング広告では、ユーザーがどんなキーワードで検索を行なったときに広告を表示するかというキーワード設定を行います。このキーワードや関連ワードを、LPのキャッチコピーに取り入れることで、LPと広告に一貫性を持たせることができます。

 

3.一目で分かるボリュームと表現にまとめる

ファーストビューはじっくり見られるものではありません。多くのユーザーがLPの閲覧を続けるかどうか判断するのは数秒です。ユーザーのファーストビューでの平均滞在時間は3秒以内というデータもあるようです。

そのため、キャッチコピーは、ターゲットとするユーザーがファーストビューをぱっと見て理解できる文字数と表現にまとめます。無理に短い文章に限定する必要はありませんが、候補のコピーをファーストビューに配置してみて、ユーザーがぱっと理解できるか、他に分かりやすい表現がないかという点をチェックしましょう。

商材に関する詳しい説明は、ファーストビュー以降に適宜配置します。

 

4.商材の評価を数字で表現する

「導入件数○○件」「累計売上数○○個」「売上No.1」「リピート率○%」など、商材の評価について数字で表現できるデータがあればキャッチコピーに取り入れます。

ユーザーの多くはLPを訪れてはじめてその商材を知ります。そのため、きちんと実績があり、評価されている商材であることを数字で示すことで、知らない商材に対する不安を和らげることができます。

なお、数字を出すときは、その集計期間など数字の算出条件を、注などでファーストビュー付近に記載しましょう。

 

5.客観的評価で信頼性を上げる

会社や商材について、受賞歴メディア掲載、認証資格などがあればキャッチコピーに合わせて掲載しましょう。それらは、自分たちでアピールしているだけでなく、客観的に評価された会社や商材であるという証拠となり、信頼性を上げる要素となります。

受賞歴は王冠マークなどで表現するとより分かりやすくなります。また、メディア掲載情報は、掲載された紙面や画面などの画像があるとより説得力が増します。認証や資格は、業界内では持っていて当たり前のものであっても、記載することで一般ユーザーにとって安心材料になることがあります。

ただし、他社も当然持っている認証や資格を自社だけの優位性のように表現することは、そのことがユーザーに知られたときに悪印象ですし、広告表現について定めた景品表示法に違反するおそれがあるので注意しましょう。

逆に、他社にない認証や資格がある場合、そのことが分かるよう掲載するとより効果的です。

 

6.ネガティブ表現は煽りすぎに注意

LPのキャッチコピーでよく使われる表現として、「今の状態を放っておくと/○○しないと大変なことになる」「○○しないで大丈夫?」といった、商材を使わないことでより悪い状態になるという、危機感を煽る表現があります。

これらネガティブな表現は、「痛みを避けたい欲」という説明をされることもあり、使い方によってはとても効果的です。たしかに、「○○すれば△△になる」といわれるより、「●●しないと××になる」といわれたほうが、動きたくなることがあります。

ただし、これらのネガティブ表現は煽りすぎに要注意です。必要以上の危機感の煽りは、会社や商材の悪印象につながるおそれがあります。また、たとえCVにつながったとしても、商材を利用してみて「そこまでではなかった」という悪いギャップと低評価を生み、継続やリピートにはつながらないおそれがあります。

あくまでも、ターゲットとするユーザーの悩み・課題を解決するという前提で、ユーザーを脅すのではなくその感情・思考に寄り添った表現を心がけましょう。

 

担当ディレクターからのアドバイス

西原 小晴さんセールスライター/マーケティングディレクター)

キャッチコピーは「誰に」「何を」「どうやって」を分かりやすく表現する必要があります。この商品やサービスを使うことで、どんな未来にいきつくのか、「未来」にフォーカスしましょう。人が欲しいのは商品やサービスではなく「未来」だからです。

たとえば、ダイエット商品の場合、人が欲しいのは「痩せた未来」です。業務改善ツールが欲しいのではなく、業務効率を良くして残業時間や手間を減らしたいのです。

本当に欲しいものは何か、そこにフォーカスをしましょう。そのためにペルソナを設計して、どんな人がどんな悩みを解決してどんな未来に行きたいのかを考えます。特にペルソナを失敗すると刺さらなくなるので、ここはしっかり考えましょう。

 

【ディレクタープロフィール】
セールスライター/マーケティングディレクター
西原 小晴
京都府立大学農学部出身。前職は業界3位の印刷会社にて営業、設備管理、ISO、化学物質管理のシステム開発&管理を行う。退職後、化学・建設・環境法規制などの知識を活かして大手企業のコンテンツマーケティング記事の企画、編集、執筆を行う。
現在はコンテンツ制作、リードナーチャリング、セールスライティングをメインとするWEB施策全般を行うコンテンツマーケティングディレクターとして活動中。

【事例紹介】BtoBの営業支援会社のコンテンツマーケティング支援

 

キャッチコピーでLPの効果が変わる

LPのキャッチコピーは、数行、ときに一文という短いものですが、ユーザーがLPを閲覧するかどうかを決める重要な要素です。LP制作のなかでも、時間と思考を割いて考える価値のあるものといえます。

とはいえ、いきなり良いキャッチコピーを生み出そうとするのはなかなか難しいはずです。本記事で解説したポイントを踏まえ、思いついたコピーを並べながら、候補をしぼっていくとやりやすくなるはずです。

また、そのまま真似することはできませんが、他社のLPを見て良いなと思ったコピーを記録しておくことで、自分がキャッチコピーを考えるときのヒントになります。

さらに、キャッチコピーをはじめとするLP制作についてプロの目線でサポートを受けたいという方に対して、ディレクターバンクでは「HubSpotで作るLP制作プラン」サービスを提供しています。