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マーケティングオートメーションはどんな課題解決に有効か?

作成者: 棟近 直広|2019/4/24(水)

 

こんにちは棟近です。
先日、マーケティングオートメーション(MA)導入支援サービスの告知をさせていただいたところ、自社で導入したいので相談にのって欲しい、というお問い合わせをいくつかいただきました。(お問い合わせありがとうございます!)


なぜ、マーケティングオートメーションを検討しているのか理由をお伺いしたところ、
・今までざっくりやっていたウェブマーケティングの精度を上げていきたい
・見込み顧客の獲得から実際の成約までのプロセスをもっと丁寧にフォローしていきたい

といった課題を、マーケティングオートメーション導入によって解決したいという声が多いようです。

そこで、今回は、マーケティングオートメーションをこれから導入してみようと考えている方を対象に、そもそもマーケティングオートメーションはどんな課題解決に有効か?また、具体的にマーケティングオートメーションでできること、できないことは何なのか?といったところをご説明したいと思います。

 

マーケティングオートメーション導入を検討している人はどんな人?

マーケティングオートメーション導入は、大きく2タイプの立場の方からの相談が多いと私自身感じています。

1つ目のタイプ:経営層

自社の従来の営業手法に限界を感じられていて、顧客の引き合いから商談化までをもっとデジタル化、ネット化で解決できないか、といった課題感を持ってらっしゃるタイプの方です。

2つ目のタイプ:マーケティング担当者

部署的には「マーケティング部」とか「営業支援部」的な、営業部署に対する後方支援をするようなところに所属している方です。自社のWebサイトの運用もやっているWeb担当者でもあり、展示会等リアルでの販売推進活動の担当者だったりもします。日々のマーケティング活動における課題をマーケティングオートメーション導入によって、解決できないかと考えてらっしゃる方です。

マーケティングオートメーションはどんな課題解決に有効か?

マーケティングオートメーションはその言葉から、とても対応範囲が広く、ある種万能薬的なツールとして受け止められがちです。しかし、私的には大きく以下の3つの課題に対して、有効なツールだと思っています。

①より細かく自社のWebサイトの実態を把握したい。「見込み顧客の見える化」

グーグルアナリティクス等のアクセス解析ツールでは、どのような経路で流入しているトラフィックが多いか?どんなコンテンツがよく見られているか?といったところは教えてくれますが、そもそも自分たちの見込み顧客が来ているかどうかは教えてくれません。

マーケティングオートメーションは、サイト訪問者毎にcookie情報をベースに行動トラッキングをおこなっており、それをWeb上の問い合わせフォーム等に入力した情報と紐付けさせることによって、「誰がいつどういうページを参照したか」といった活動データを取得することができます。これらの仕組みによって、自分たちにとって来てほしい人が実際にどのような行動をしているかを把握することが可能となります。

②自分たちの活動成果を可視化したい。「マーケティング活動の可視化、定量化」

マーケティング担当者が社内で活動報告する際、よく指摘されるポイントして

・成果報告が定性的で抽象的(具体的なKPI、KGIが会社の経営層と握れていない)
・活動内容がどう売上につながっているかが不透明(マーケ部門だけでの成果報告にとどまっている)
といったところが、「マーケ部門あるある」的な課題としてしばし挙げられます。

マーケティングオートメーションはこれらの課題に対し、各マーケティングプロセスを可視化、定量化し、社内の上層部や営業部等の関係部署と共有することができます。

③商談につながるリードを獲得、抽出したい。「本当に商談に繋がる見込み顧客の抽出」

Webからの問い合わせや展示会で獲得した名刺情報を営業に渡しても、なかなか商談に至らず、営業サイドからより精度の高いリード情報を要求されているといった課題もよく聞きます。

マーケティングオートメーションは、どのような属性の見込み顧客がどのような状態になったら営業に情報を渡すべきか、事前に顧客設計をして運用していきます。これによって、マーケティング担当者は、営業部門のニーズにあった商談リストの獲得と運用を効率的に行うことが可能になります。


マーケティングオートメーションでできること

マーケティングオートメーションでできることをまとめると、大きく次の2つに集約されます。

1.見込み顧客の「獲得」「育成」「抽出」

マーケティングオートメーションは以下の3つのマーケティングプロセスの効率化を支援します。

・Webからの問い合わせフォームや資料ダウンロード機能をフックとした、見込み顧客リード情報の「獲得」

・獲得したリードに対するメルマガ配信やブログでのコンテンツ提供を通じた、顧客化のための「育成」

・見込み顧客リード情報から、商談候補のリードを分類し、コンテンツ配信に対する反応履歴から適切なタイミングで商談アプローチ機会を見つける「抽出」機能

 

2.各プロセスの成果の見える化

また、情報の各ステップの成果を定量化し、社内の各部門とマーケティングプロセスの可視化、共有化をはかるツールとして機能します。

図にするとこんな感じです。



Webや展示会で獲得したリード情報に対して、それぞれの属性に合わせた情報提供を続けていくことによって、購買意欲を喚起させ、適切なタイミングに商談候補のリードを抽出し、営業に情報を渡す。
このプロセスのPDCAをマーケティングオートメーションツールを使って運用していくことで、より効率的な新規顧客開拓を可能にしていきます。

マーケティングオートメーションでできないこと

一方でマーケティングオートメーションでできないことを以下、3つ挙げておきます。
これらのポイントは、今までMA導入に関する相談を受けている中で、誤解されがちだなぁ、と私が感じているポイントです。

①トラフィックを増やすこと

マーケティングオートメーションは集客ツールではありません。なので、逆に自社のWebサイトにある程度トラフィックがないとMAを入れても意味がありません。

②見込み顧客を連れてくること。

マーケティングオートメーションは今あるトラフィックから見込み客を顕在化させることはできますが、新たに連れてくることはできません。

③自社の顧客を自動的に見つけてくれること。

マーケティングオートメーションを導入したら、自動的に顧客候補が浮き彫りになるのではなく、MAを導入する前に顧客仮説を立てて、それが正しいかどうかを証明してくれるのがマーケティングオートメーションです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

もし、マーケティングオートメーション導入を検討しているようでしたら、今一度、自社の課題がどこにあるのか、その課題解決にマーケティングオートメーションが応えられそうかどうか、確認していただければと思います。

そして、もしマーケティングオートメーションがその解決策として有効だと感じられるようでしたら、ぜひトライアルしてみましょう。

次に、「自社サイトにマーケティング オートメーションを導入する際に考えておくべきこと」というテーマで、マーケティングオートメーションを導入する際の設計ポイントについて説明している記事もありますので、よろしければこちらもご参照ください。

 

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