ディレクターバンク株式会社は、企業のWebマーケティングを顧客視点で最適化し支援する、企画・運用会社です。様々な分野の才能あふれるディレクター陣が、企業の担当者様とチームになって、日々Webマーケティング課題の解決に挑んでいます。
このコーナーでは、そんなディレクターバンク所属の多彩なWebディレクターにインタビュー。得意分野から個人的な趣味趣向まで、その魅力をご紹介します。
今回は、特定の世代が盛り上がる名前の持ち主、マーケティングディレクター 碇谷 堅樹(いかりや・けんき)さんをご紹介します。
マーケティングディレクター
碇谷 堅樹(いかりや・けんき)
1994年生まれ、北海道苫小牧市出身。マーケティング戦略企画から運用までの一貫した経験を活かし、Webサービスの売上アップに繋げるためのペルソナ分析、分析に基づいた集客戦略の立案と実行施策のプランニングを得意分野とする。HubSpotの導入支援や会員制プラットフォーム事業の活性化にも携わり、マーケティングに強いチーム創りを支援。趣味は、美味しいパン屋の探訪。
――「いかりや」さんは、初めてのご挨拶で、特定の世代にウケがよいそうですね。
碇谷さん:はい。ザ・ドリフターズのいかりや長介さんと名字の読みが同じなので、特に『8時だヨ ! 全員集合』世代の方に喜ばれます。
――ディレクターバンクの代表、棟近さんも盛り上がってましたよね(笑) さて、碇谷さんは、事前情報によると「マーケティングが大好き」と伺ったのですが、本当ですか?
碇谷さん:「マーケティングが大好き」(笑) そう質問されるとちょっとびっくりしますが、そうですね、マーケティングは性格的に自分に合っていると感じています。
マーケティングとは、訳すと「売れるしくみをつくること」だと捉えていまして、戦略を立ててしくみを考えることが好きな自分の性格に合っているのかなと。
――なるほど。キャリアをスタートしてから、ずっとマーケティング畑なのですか?
碇谷さん:大学在学中に、2つの企業でインターンを経験したのですが、1社目のEC関連の事業会社で、Web広告運用の仕事を任されたのがマーケティングとの出会いでした。インターン先のメンターが、僕の適性を見てマーケティングに向いているとアサインしてくれたんです。
そこで、広告のクリエイティブを変えたりといった施策の効果が、すぐに数字で見えることに衝撃を覚えたんです。小さな改善を重ねて、その結果がすぐに出るということに面白さを感じ、熱意をもって取り組みました。
それからずっとデジタルマーケティングの分野でキャリアを積んできました。
――現在は、フリーランスのディレクターとして活躍されていますね。今後、独立してディレクターバンクの仲間になるかもしれない未来のディレクターへの参考として、独立の経緯を教えていただけますか?
碇谷さん:大学卒業後、広告代理店に就職し、SEOディレクターとして従事していたのですが、2社目のインターン時代の先輩に誘われて、先輩の事業立ち上げをマーケティングの側面から手伝うために広告代理店を退職し、副業可能な企業に転職しました。
その後、様々な副業を受けるようになっていき、それなりに案件が増えていって、いまならフリーランスとして独立しても、やっていけるかなということで独立したのが2020年2月です。
――社会的に厳しいタイミングで独立されたんですねえ。
碇谷さん:そうなんです。たまたまそういうタイミングに。ディレクターバンクとも、そのころ出会ったんですよ。
現在は、その時の作業内容や気分に応じて、自宅の近所のコワーキングスペースをドロップインで利用したり、契約しているコワーキングスペースへ出向いたりと、コワーキングスペースを活用していますが、もっと状況が難しい時期は、ほぼ自宅で仕事をしていました。
実は、そんな状況だったので、独立してから一度もクライアントとはリアルでお会いしていません。定例会議やちょっとした打ち合わせなど、すべてオンラインで完結しています。
――まさにデジタルトランスフォーメーションを体現された働き方ですね!
――現在は、どんなお仕事をされていますか?
碇谷さん:インバウンドマーケティング・セールスソフトウェア「Hubspot(ハブスポット)」の導入運用支援や、会員制コミュニティ事業のメディアマーケティングの手伝いなどを行っています。
HubSpotとは、世界120か国以上で導入されているソフトウェアで、企業のWebサイトを有効なWeb営業・オンライン営業チャネルにするための様々な機能を備えています。
このHubSpotの機能を最適化し、リードを獲得する仕掛けをきちんと持ったWebサイトを構築・リニューアルをしたり、広告ランディングページで見込み顧客の獲得から商談発掘するまでのしくみをつくったりといった支援を行います。
SEOディレクターとしての知見も活かし、Googleアナリティクスやサーチコンソールといったツールを活用してデータ分析、戦略設計・改善施策の提案から実施までを行い、コンバージョン向上につなげます。
デジタルマーケティングに不慣れだと、何か特別なことをしなくてはならないと考えているクライアント担当者様も多いのですが、実施する施策は、あくまで基本的なSEO対策、改善施策の積み重ねです。
――デジタルマーケティングは、そのように少しずつ改善を重ねながら効果を最大化していくのが結局のところ近道ということですね。マーケティングディレクターとして実績を積む中で、成功したと思う仕事/失敗したと思う仕事は何ですか?
碇谷さん:これまで、新規事業の立ち上げ期に関わることが多かったので、成功したと思うのは、当たり前ではありますが、いまでも事業が良い状態で継続している案件です。最初につくった“しくみ”がうまく機能している結果だと思うので。
また、任せられたマーケティング領域外でも、事業にとって必要と思われる場合には積極的に関わって結果を出せた仕事も成功だったと感じます。
例えば、テレアポとか開発部門とか、本来ならマーケティング部門の自分からボールを渡したら、それで仕事としては完了なのですが、マンパワーやスキルの問題で手が回らないような場合は、自分も動いて施策展開に参加したり。事業のためであると同時に、自分の成長にもつながります。
逆に、失敗したと感じるのは、このように役割を超えることができなかった場合ですね。リードを採れても、その先の具体的な商談まで詰めることができなかった。担当部署に遠慮してしまったことが反省点です。
――それでは、お仕事以外で、趣味があれば教えてください。
碇谷さん:美味しいパン屋探しが趣味です。
先輩の新規事業を手伝っていたお話をしましたが、その事業というのがパンのフードロスをなくそうという事業で、いろんなパン屋さんに行く機会があって、それをきっかけにパンが好きになりました。
ベーグルやバゲットといった、ほんとうに少ない材料でつくられているパンが大好きで、旅行をする際は、必ず美味しそうなパン屋を探して立ち寄ります。
――パンとは、お洒落ですね! それでは、今後やりたいことなど将来の夢があれば教えていただけますか?
碇谷さん:今は独立したばかりなので、目の前の案件に地道に取り組みたいと考えています。「やりたいこと」というか「やらなくてはいけないこと」として次のことを念頭においています。
――最後に、デジタルマーケティングにお困りの企業担当者様へメッセージをお願いします。
碇谷さん:自分が事業会社にいた経験から、マーケティング担当として感じていたのは、マーケターも、より営業的な役割が求められるようになってきているということです。
SEOやSNSといったデジタルマーケティングの手法は、営業実績に直結しやすい戦術です。また、社内の人脈探しにも名刺管理ツールなどのデジタルツールが役立ちます。
デジタルマーケティングは、コツコツと改善を積み重ねて結果を出していくといった泥臭い側面はありますが、そうして積み上げていけば確実に長期的な成果につながります。そこが面白いところでもあり醍醐味だと思います。
ぜひそうしたデジタルの新しい手法をうまく活用して、課題解決につなげていただければと思います。
撮影:原地 達浩